それは、 私、代表風間の人生と出会いにあります。

1967年6月、人口10万ほどの城下町会津若松に、洋服店を営む父の長男として生まれます。一見何の問題もない家庭でしたが、私が小学校一年の入学と同時に両親は離婚。

その後、母と妹と母方の祖父母の家のはなれで暮らします。母は、デパートの食品売り場で朝から晩まで働いていました。父とは、その後、年に一度、私に会いに来て、半日どこかに連れていってくれては、夕方家に帰される。私が中学に入るとそれもなくなってしまいましたが、父がどんな仕事や生き方をしていたかは分からぬままでした。

あとから知ったのですが、父は柔道五段、地元福島県の柔道インターハイ代表としてたくさんの後輩に慕われていたそうです。高校を卒業後、祖父（父の父）の経営する洋服店を受け継ぎ、離婚を機に商売から手を引いたようです。母は、中学時代には、100メートル走の校内新記録を出したアスリートだったことを知りました。

そんなアスリートの両親の元に生まれながら、小学時代は、茶の間のコタツで黙々と絵を描く日々。中学からはスポーツに目覚め、バドミントン部に入ると、窓を締め切った体育館でTシャツの汗が絞れるほど練習に明け暮れ、体を動かす喜びも知っていきます。

高校は、父の出た地元の商業高校に入学し、モテそうなテニス部に入部。やんちゃな先輩方に良い意味で可愛がられる高校生活をスタートします。しかし、入学直後の春、父は事故で他界しました。享年43歳。翌年、母はくも膜下出血でこの世を去りました。享年41歳。

あっけなく両親がこの世を去ったことで、当時の私は、俺は相当運が悪いんだなと考えていました。それから母の祖父母の家に妹と共に引き取られたことで進学の選択肢は諦め、高校卒業後は、名古屋の親族の製菓会社で営業職として働きます。

親族の期待を背負った就職でしたが、期待を裏切るどん底の成績を3年続けた後、逃げるように上京しました。

新聞奨学生として学費を自ら稼ぎデザイン学校を出た後は、広告デザイン会社3社を渡り歩きながらデザインとディレクション力を養い、34歳のときに、広告デザイン会社を立ち上げました。会社を立ち上げた直後に当時の妻と離婚。

また、疲労とストレスから右耳が聞こえなくなるメニエール病を5年ほど患うなど、順風満帆には進まないことを自らが経験します。

その後、縁があって36歳で再々婚。初めて子供を授かりますが、妻とのコミュニケーションではケンカが絶えることなく、上手くいかないことがたくさんありました。それからの歳月で大きな氣付きを得ますが、当時の自分は、深いところで自分自身を愛していなかったのです。

ただ、会社組織では、専門技術を持ったスタッフを非常勤としてパートナーにするシンプルな組織運営で代理店を通さない経営スタイルも確立。大手メーカー数社との直取引きから毎月300〜500万の売上規模、2、3年後には、売上1億が視野に入る良好な経営状況でありました。

2008年、リーマンショックの影響もあり、メーカーからの受注規模が縮小。

売上は、一気に下降線をたどります。翌年、42歳を迎えたとき、ふと、『このままデザイン会社として続けたくない』会社を大きくしていくことにどこか情熱が失われていることに気づきました。

2009年、業態変革を目指し、小さな会社の経営者の強みを文章化するサービスを始めますが、事業としての復活は、まだ遠いところにありました。そんな中、セミナーや交流会に参加する中で、たくさんの経営者や専門職として仕事をしている方との出会いから、少人数で仕事をしている経営者や専門職として事業を起こしている方のもっと深いところで役に立ちたいと思うようになったのです。

その理由は、自分が立ち上げた会社の事業に情熱が湧かなくなった体験や周りの40代、50代の方との出会いからあることを感じたからです。あることとは、人間40代、50代となり、いままでと同じやり方、いままで問題なくやれてきた生き方や仕事の仕方では太刀打ちできない、『物理的』、且つ『内的』大きな壁が現れ、突破口を開けずにいる方が少なくないことです。

この40代、50代の大きな壁が現れる状況に、『ミッドライフクライシス』という言葉があることを後で知ります。